飼育方法の考察③エコシステムによるリフジウム水槽とは?

器具

小さな微生物が大量に発生する、ちょっと見た目は悪いかもしれない水槽を目指すことにした私は、悩んだあげくプロテインスキマーを導入しないことにしました。しかし、ズボラな私は大量に発生する硝酸塩の除去を水替えに依存する几帳面水槽にはしたくない。そこで導入することを決意したエコシステムとは?

海藻のチカラを利用したエコシステム

海水の中の生態系に影響を与えることなく、硝酸塩を除去してくれる夢のようなシステムはないのか。そこで出会ったのが、エコシステムです。Ecosystem Aquarium®が提唱しているシステムで、ミラクルマッドという泥を敷き、そこに海ブドウやホソジュズモといった海藻にライトを当てて飼育する方法なので、マッドシステムと呼ばれることもあるようです。

海ブドウやホソジュズモが硝酸塩を大量に吸収してくれるうえに、ヨコエビなどのワラワラを大量発生してくれるとのこと。なにこれ?最高?

私が海水魚水槽を始めた20年ぐらい前には、こんな飼育方法はなかったような気がします。ごく控えめに言って最高な飼育方法のような気がするのですが、気のせいでしょうか。ところが、この飼育方法を成立させるためには、海藻を繁茂させるための場所を確保しなければなりません。

海藻を繁茂させるための場所はどこ?

海ブドウやホソジュズモといった海藻を繁茂させるための場所は、本水槽の中では、大量に増えすぎてしまってサンゴなどに悪影響を与えることから推奨されない様子。そこで候補になるのが、オーバーフロー水槽のサンプですが、この場合はサンプ内にライトを設置する必要があるので、ちょっと面倒。しかも、サンプは水槽台の中なので、せっかく沸かせたワラワラを眺めることができないわけです。
※オーバーフロー水槽で使われるサンプとは、本水槽から溢れた水を受ける追加の水槽のことです。

そこで、検討したのが本水槽の上部にリフジウム水槽を設置する方式です。リフジウム水槽とは、主に海水水槽の生態系をサポートするために設置される追加の水槽のことで、一時的に魚を退避させたり、アマモなどを育成して有害物質を吸収させたりするために利用されるものです。水槽上部に設置するリフジウム水槽としては、Junという会社のスレンダー水槽が有名なようです。

水槽上部にリフジウム水槽を設置すれば、本水槽に加えて、リフジウム水槽を眺める楽しみが増えるわけです。リフジウム水槽には、海ブドウやホソジュズモを導入して硝酸塩やリン酸塩を吸着してもらい、ワラワラを大量発生させるわけで、ここで、このヨコエビなんかを食するタツノオトシゴのような生物だって飼育できるわけです。

考えただけで楽しそうな飼育方法じゃないですか。かくして、私はプロテインスキマーを設置をするのではなく、生態系を使ったエコシステムを、リフジウム水槽を使って実現することに決めたのであります。

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