飼育方法の考察⑧水槽の設置場所について

海水魚

海水魚を飼育するとなると、まず明確にしなければならないのが、水槽の設置場所です。水槽はとても重たいので、一度決めた場所を移動することは不可能と考えたほうがよいでしょう。それでは、どのような観点から設置場所を決めればよいのでしょうか。

水槽が発する騒音について

水槽を設置すると、意外に大きな音を発します。ポンプやクーラーなどは、ひっきりなしに低温を発しますし、なにかとピチャピチャ音は避けることはできません。無音などということはあり得ないわけです。となると、神経質でなくとも寝室に置くことはお勧めできません。あなたの安眠をさまたげること間違いなしです。

かといって、あまり人が出入りしない物置なんかにおいてしまうと、気軽に海水魚を鑑賞することができず、肝心の癒しの時間が少なくなってしまうかもしれません。だからといって、リビングに置くと、海水魚が発する騒音で、家族からのクレームがきてしまうことも。

どこに置けば気軽に鑑賞できて、騒音も我慢できるか。意外と難しい問題なので、よく考えるようにしましょう。私は、家で仕事をすることが多く仕事部屋をもっていますので、仕事部屋に置くことにしました。騒音が気になる場合は、音楽でもかければ気にならないと考えています。

方角について

たいていの場合、水槽は壁際に設置することになるはずです。部屋の真ん中に水槽を鎮座させることは、まああり得ないですよね。となると、窓際に設置することも多くなるでしょう。

このときに注意しなければならないのが、方角です。南向きに水槽を置けば、場合によっては太陽光が降りそそぐことになりかねません。西側も強烈な西日に照り付けられるかもしれません。

温度や光を管理できる金持ち水槽であれば、できる限り日が照らない場所に水槽を設置するとよいでしょう。どうしても窓際に設置せざるを得ない場合は、ブライドなどの対策も検討してください。

逆に、貧弱な照明しか設置できない貧乏水槽の場合は、あえて窓際に設置して太陽光を取り入れることも検討してもよいかもしれません。どんなに波長や光の強さを管理できる電灯でも、太陽光に勝てるものではありません。南向きに水槽を置けば、太陽が上から降り注ぐ真夏は直射日光を避け、太陽が斜めから射す冬場は太陽光を取り入れることだってできるはずです。

ただし、このような水槽の場合は、水温との闘いがまっています。部屋のクーラーがつけっぱなしということであれば対応できると思いますが、貧乏水槽の場合は、水槽用のクーラーを設置することは難しいはずです。したがって、冷却ファンで対応することになります。ちなみに、私はこの飼育方法で、10年以上ハタゴイソギンチャクを飼育しました。不可能ではないのですが、お勧めしません。

水槽を設置する階数について

マンションはともかく戸建ての場合は、水槽を設置する階数も大きな問題となってきます。場合によっては、2階に置きたいこともあると思いますが、思いのほか重たい水槽を2階に置くことはリスクも大きいわけです。90cmを超えるオーバーフロー水槽ともなれば、200kgを優にこえるとんでもない重量になります。地震などで水漏れが発生すれば、階下に甚大な被害をもたらします。

だいたい、空の水槽単品でも、90cm水槽ともなればその重量は40kgを超えるので、階段をのぼって水槽を2階にあげるのだって、相当な重労働となります。

したがって、水槽は1階に設置するのが無難なわけですが、私は2階に設置する予定です。どのように2階に運んで水槽を設置したのかは、別途ご報告しますね。

ちなみに、マンションやアパートで家賃を払っている人は、60cm以下の水槽にしておいた方が無難ですよ。90cm以上の水槽の場合、引っ越しはほぼ不可能で、専門の業者に依頼せざるを得ないからです。

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